組込開発.comの組み込み機器、IoT、M2M、アプリケーションの開発実績および、運用保守実績をご紹介します。
システム一貫開発 開発実績
位置管理システム
プログラミング言語 | Java、C言語、Pythonなど |
OS | Linux |
ツール | AWSなど |
大規模な建設現場にてヒトやモノの位置や、体温/心拍の管理、作業員の転倒や落下の検出などをおこない、現場の効率化と安全管理を実現したシステムです。
モノに取り付ける位置タグや、ヒトが利用するバイタルウォッチから発信される920MHz帯無線を受信することで、位置推定に利用する情報やバイタル情報を上位アプリに連携します。
オンプレミス構成、AWS構成を導入現場に合わせて選択、管理者はWEBアプリケーションで位置やバイタル情報、アラート情報などを管理する事ができます。
位置管理システムのシステム構成は簡単に説明すると下の図のようになっています。
位置管理システムのシステム構成
このシステムでは、「技術コラム」のページで紹介しているシリアル通信が多用されています。以下に動作の概要を示します。
タグ又はバイタルウォッチが発した電波をノードと呼ばれる受信機で受信すると、その情報をLAN(シリアル通信)で受信サーバーに送り、このデータをクラウド上にあるデータ処理を行うサーバーに上げます。この処理結果は管理用PCで見ることが出来、人やモノの位置・健康状態を把握することが出来ます。また、タグからの電波を受信する「ノード」と呼ばれる装置の内部は以下のような構成になっており、この中でもシリアル通信の技術が使われています。
ノードの内部構成
無線機が受信した信号はUART(シリアル通信)で出力され、これをCPUボードが受け取れるよう、USB(シリアル通信)に変換され、CPUボードで然るべき処理がされた後、LAN(シリアル通信)で受信サーバーに送られます。
シリアル通信は線が少なく、簡単に回路を構成することが出来るので、位置管理システムの中でも多用されています。
このシステムを導入することにより、バイタルウォッチを装着した作業員の位置、体温、脈拍を一括で把握することが出来るようになり、体調不良による事故を未然に防ぐ事が出来るようになっています。また、バイタルウォッチには加速度センサーも内蔵されており転倒、落下事故なども早期に検出することが出来るようになっていますので、万が一の事故発生時にも速やかな対処が出来ます。
入退場管理システム
プログラミング言語 | Java、Python、Javascript、GAS(Google Apps Script) |
OS | Linux |
ツール | Googleスプレッドシート、Googleフォーム |
デバイス | タブレット、Raspberry Pi、RFIDタグ、RFIDリーダーなど |
デバイスに内蔵されたRFIDタグと名前や年齢など入場者情報を紐づけして、誰がどのデバイスを持って入場しているかを管理するシステムです。このシステムを導入すると、入場退場者の情報を集めるだけでなく、デバイスの所在が分からなくなっても所有者が特定でき、デバイスの紛失を防げます。
RFIDタグの読み取りには、技術コラムでもご紹介したRaspberry Piを利用しています。
入退場管理システムのシステム構成は以下の図のようになります。
Raspberry Piとタブレットの二つのデバイスを利用しています。これは、既存のデバイスやシステムを利用して開発費を抑制するためです。また、図中のクラウドサーバーには、Googleスプレッドシート、Googleフォーム、Webサーバなどが含まれます。
入退場管理システムには以下の機能があります。
入場機能 | RFIDリーダーでRFIDタグの情報を読み取ると、Raspberry Piはクラウドサーバー(Googleスプレッドシート)に情報を送ります。その情報をもとにクラウドサーバーはタブレットに情報入力画面(Googleフォーム)を表示させます。入場者がその画面に必要事項を記入して送信ボタンを押すことで、クラウドサーバーに入場者情報が登録されます。 |
退場機能 | RFIDリーダーでRFIDタグの情報を読み取ると、どのRFIDタグが退場するかをRaspberry Piがクラウドサーバーへ送信します。 |
情報照会機能 | RFIDリーダーでRFIDタグの情報を読み取ると、Raspberry Piがクラウドサーバーから情報を取得し、ディスプレイに情報を表示します。表示できるのは、入場時に登録した情報です。 また、他システムと連携すれば、そのシステムの情報を表示することも可能です。実際に、RFIDタグ情報と位置管理システムと連携させ、位置管理システムのバイタルデータなどの情報を画面に表示させることができます。 |
既存システムの流用が目的でGoogleフォームを利用しました。しかし、GoogleフォームはGoogleが提供しているアプリであるため、標準のままではタブレットの表示制御ができません。このため、システムに合わせた表示制御方法を編み出すのに苦労しました。
組み込み開発実績 (ファーム、ハード、筐体・ケース)
Multi Cuff Care
プログラミング言語 | C言語 |
ハードウェア要素 | エアーポンプ、圧力センサ、圧力開放弁など |
腕や脚を加圧し脈動制御することで全身の血行改善や、加圧トレーニングをおこなう健康機器で、全国のクリニックなどに導入されています。
腕や脚の血流を一時的に止めることで血行改善をおこなうRIPモードでは、怪我の早期改善、冷え性改善、肩こり改善などが期待できます。試作開発を繰り返すことで2年半かかり納得のいく機能を実現し、量産対応まで実施しました。
本装置では、加圧を行うために通常組み込み開発で扱う電気信号のみならず、”空気”も扱っております。以下に本装置の構成を単純化したものを示します。
MCC内部構成
使用を開始するとエアーポンプを駆動し、加圧バンド(血圧を測るときに腕に巻くバンドの様なものです。一般的にカフと呼ばれます。)に空気を送り込みますが、この状態を圧力センサーで監視しつつ、適度な所で止める必要があります。本装置にはカフがもう一つ有り、先ほどの加圧用バンドより心臓から離れた方に装着します。こちらのカフにもある程度の空気を送りこみますが、この目的は血流を制限する事ではありません。ある程度の加圧をしますと、心拍による血管の脈動でカフ内の空気にも振動が生じます。この空気の振動を圧力センサーで測定して加圧の状態を監視し、最適な効果を得られるよう調節します。
この装置には、モーター制御の技術や圧力センサーからのアナログ電圧値をアナログ-デジタル変換して制御部のマイコンで計算できる形にする技術などが使われています。また、表示部には蛍光表示管を用いており制御部のマイコンとはパラレル通信にて表示内容の制御を行っております。
センサーからの情報に基づいて最適な圧力の制御を行い、装置としての効果を最大限に発揮できるよう構成する事ができました。
2.4GHz帯 無線温度ロガー
プログラミング言語 | C言語 |
ハードウェア要素 | 無線モジュール、熱電対 |
動体物や、密閉空間からの温度情報取得を目的とした無線温度ロガーです。
1対N通信に対応し、最大100ポイントの温度情報取得が可能です。
独自開発の2.4GHz帯無線モジュールを用いる事で低コスト、短納期で実現し、お客様の課題を解決しました。
無線温度ロガーは温測ユニットとPC側通信ユニットとPCで構成されます。
データの流れは以下の通りです。
- 測定されたデータを温測ユニットがPC側通信ユニットへ無線で送信
- 受信したデータをPC側通信ユニットがPCへシリアル通信で送信
- 受信したデータをPCで表示・記録
温測ユニットには温度測定センサーである熱電対をとりつける構造になっています。熱電対は2つの線の電位差を読み取ることで温度が測定できます。電位差はアナログ値なので、それをアナログデジタル変換し、デジタルデータとして取り込んで無線送信しています。
そのデジタルデータはPCで、表示・記録できますが、そのアプリも独自に開発いたしました。ハードウェアやファームウェアだけでなく、アプリケーションの開発まで合わせてできるのが、組込開発.comの強みです。
ビル内空調制御
プログラミング言語 | C言語 |
シリアル通信 | SPI、I2C、RS485 |
室温やCO2の状態をセンシングし、空間状況によりエアコンや蛍光灯を制御するエコシステムのハードウェア開発。
ビル内空調制御装置のセンサー部では設置場所の温湿度のみならず、作業効率に影響を与える炭酸ガスの濃度やVOC(揮発性有機化合物)の濃度を測定する事が出来ます。この測定結果を用いて空調機を制御し、作業者の環境を良好に保ちます。以下にセンサー部のブロックの構成について示します。
ビル内空調制御システムのセンサー部ブロック構成
各種センサーとはシリアル通信の一種であるI2C通信で接続されており、外部機器とは有線又は無線(サブギガ無線機)により通信が出来ます。また、各種表示を行う液晶パネルとの間はシリアル通信の一種であるSPI通信で接続されています。無線モジュールとの通信はUARTを用いており、モジュールの制御及びデータのやりとりを行っています。外部機器と有線通信を行う場合もマイコンからのUARTの信号をRS485の電気信号に変換するICを通してシリアル通信にて行っています。この装置では技術コラムで紹介されている各種シリアル通信が満載されている機器となっています。
枚数計
プログラミング言語 | C言語 |
OS | uLinux |
ハードウェア要素 | FPGA(Verilog-HDL)など |
カードや封筒の枚数をセンサを利用することでカウントする機器。ハード、ソフトに対応。OSはLineo社のuLinuxを採用。
対象物の枚数を計数する方法は幾つか有りますが、この枚数計では束ねた対象物のエッジに光を当てながら受発光素子をスキャンさせ、対象物からの反射量がカードや封筒を重ねた部分で変化する事を利用し、反射の大きい場所と小さい場所の組み合わせを一枚と考え、この組み合わせが何回有ったのかを数えて枚数表示を行います。以下にこの装置の制御部のブロック構成を示します。
枚数計制御部ブロック構成
この装置は少し規模が大きく、ROMやRAM、周辺装置を一つのICに収めたワンチップマイコンでは作れないので計算処理だけを行うCPUの外部にプログラムや動作に必要なパラメーターを記憶しておくROM、動作時に一時的にデータを溜めておくためのRAM、その他周辺機器とのやり取りを行うためのシリアル変換ICや受光素子で受けたアナログ電気信号をデジタルデータに変換するAD変換IC、アナログ制御で動作する外部機器の制御の為にDA変換ICなどをバス接続(パラレル接続の一種)しています。この様な構成を採る事により全体で枚数計としての機能を実現しています。
セキュリティ認証カメラ
プログラミング言語 | C言語、Python、C# |
OS | Linux、Windows |
ツール | Azure |
認証システムにより認証されたパソコンのみにカメラ映像をリアルタイム配信するセキュリティシステム開発。
カメラ、Raspberry Pi、開発ボードで構成されます。この開発は試作なのでこのような既製品で構成されています。開発では、これらの既製品を一体化する部品を3Dプリンタで作成し、試作品を扱いやすくしました。
以下に構成図を示します。
処理の流れは以下の通りです。
- Raspberry Piがカメラデータを処理し、SPI通信で開発ボードへ送信
- 開発ボードはWi-Fiでカメラデータをインターネット(サーバー)へ送信
- PCがインターネット経由でカメラデータを受信
このとき、認証PCのみが受信ができ、非認証PCは受信できない
EMC測定機器
民生機器や自動車車体、部品などが発する妨害波測定を自動実行するWindowsアプリケーションです。制御対象は電波を測定するための測定器および、無線規格に沿った測定環境に付随する外部機器です。
これら機器への制御と測定や解析、データの表示、エビデンス出力などを自動実行します。開発言語はC#、GUIとしてWindowsFormとWPFを利用しています。
遊戯施設向けデータ中継機器
データセンターと貸機の間に位置し、最大2,000台の貸機に対して出玉情報の設定や、排出した玉やメダルの情報回収を行う中継機器です。
処理時間の長さが問題となっていた初号機を改善するため、組み込みLinuxを搭載した専用ハードウェア上にマルチプロセスアプリケーションを実装することで処理時間を数十分の一に短縮することに成功しました。
μITRON 各種ドライバ
音楽再生、映像、動画ビューワに必要な、各種ドライバ、KEY/バッテリーレベル判定用のサブコントローラの開発。
無線水質管理システム
浴槽やプールの水質管理をおこなうセンサを無線化。400MHz帯無線を利用し水中から水の外への無線通信を実現。
USBデバイスドライバ
HID Class、Audio Class、MassStorage Class、CDC ClassなどのUSBデバイスドライバ開発。
ゲームコントローラ
PlayStationやWiiのコントローラを開発・販売するサードパーティ製品で、アーケードと同等の専用コントローラを開発。
無線ファイルサーバー
大学の研究成果を視覚化するためのプラットフォームで、無線LANを使用したファイルサーバーの開発。
パワーメーター
自転車のペダルに設置することでペダリングの状況をセンシングし、ANT通信でホスト機器へ連携する機器開発。
アプリケーション 開発実績
施設予約システム
東京ウィメンズプラザのホールや会議室を予約するためのWEBシステムです。
約15年前に作成されたシステムを更改し(入札案件)、運用保守も実施しています。
ディーラーサポートシステム
自動車業界各社の基幹システムから申請に必要な車両データをまとめてAINAS/OSSへ送信することで、面倒な申請をワンストップで完了することを実現した独自のパッケージ製品です。
アプリケーション 運用保守実績
記事データ配信システム
出版社が発行する紙媒体の雑誌を電子書籍化し、記事検索サーバーに蓄積し、外部公開サーバーから情報ベンダー向けに電子書籍を配信するシステムです。
運用保守としてシステムの日次監視、データセンターでの定期バックアップを実施しています。
卸売市場 市況管理システム
卸会社から日々の入荷予定・販売実績を受け取り、日次、月次、年次で集計した市況データを卸売市場に提供するシステムです。
機能追加や法令対応に加え、運用保守としてシステムの日次監視を実施しています。
上に示しました様に組込開発.comでは豊富な開発実績がございます。また、世の中を便利にするためのちょっとしたヒントをシステム提案として掲載しております。こちらもご覧になって下さい。